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Mozilla の商標~カスタマイズコンテストと Debian [Firefox,Thunderbird]

「プログラマが減っている」、Mozilla Japanの代表理事が指摘:ITpro
「いま30代後半以下のプログラマが減っている。若い人をどうやって育てるかが大きな課題だ」。オープンソースのWebブラウザ「Firefox」などの開発や支援を行う有限責任中間法人Mozilla Japanの瀧田佐登子代表理事は、9月27日から開催されている、ネット社会の未来を展望する「ニューコンテクストカンファレンス 2006」の講演においてこう指摘した。
Mozilla に限らす、フリーソフト、オープンソース・・各方面でこれまでに何度も言われ続けている事なんだよね。 古い人w が定年のようにリタイアしていく訳じゃないから平均年齢が一定ラインで維持されることはありえないけど「10年経つと主要メンバの平均年齢はそのまま10歳あがる」みたいな印象はあったかな・・・

そんな訳で、Mozilla Japan ではエンジニア育成プランの一環として、学生を対象としたカスタマイズブラウザコンテストを計画しているそうな。 (参考までに記事原文だとこういう内容)

また、エンジニア育成プランの一環として、小・中学校、高校生を対象に、Firefoxをカスタマイズして“マイブラウザ”を作るコンテストを開催する。「いきなりプログラミングはハードルが高いので、こうしたことから親しんでもらいたい」(瀧田代表理事)とする。

この記事を読んだときに思ったのは「そのカスタマイズブラウザのコピーを友達に渡す時、商標ポリシーってどう関係してくるのだろう?」って事。

Mozilla では Mozilla や Firefox の名称やロゴなどを商標として管理していて、それを利用するには Mozilla が示すポリシーに従わなければならない。

Mozilla Foundation 商標ポリシー

私の理解では、公式サイトで配布されている公式バイナリを無変更で配布する場合Unaltered Binaries)、Mozilla が認めている公式のローカライズチームが公式ローカライズリリース(Official Localized Releases)として配布する場合、ここまでが "Mozilla" と "Firefox" という商標を利用して可能な範囲。 つまり "Mozilla Firefox" という名前で配布して OK。

それ以外の場合だと、まずコミュニティエディション(Community Editions)がある。 Firefox への変更がいくつか許可された範囲で収まる変更であればコミュニティエディションとしての配布が可能。 その場合には "Mozilla Firefox" という名前は使ってはいけなくて、Firefox コミュニティエディション(Firefox Community Edition)という名称を使う事。 そして Mozilla Firefox 公式ロゴも使用してはいけない。

変更がコミュニティエディションで許可された範囲を超える大幅な変更(Serious Modifications)の場合は、Mozilla の商標を使うことはできない。 "Mozilla Firefox ベース"(based on Mozilla Firefox)という表現も禁止される。(Mozilla の技術を使った、あるいは Mozilla のソースコードを組み込んだ、という表記は許可)

さて、件のカスタマイズブラウザコンテストで作成したものは、どうなるのだろう? カスタマイズブラウザコンテストの詳細が公表されていない以上は何も言えないけど、 コミュニティエディションで許可された範囲の変更ではコンテストも難しいような気がする。 ならば Serious Modifications として Mozilla と Firefox の名前をそのソフトウェアにつけることはできない事になる。 "俺ブラウザ" を作って楽しもうって事なら別にその制限はたいした事ではないと思う。 でも、その理由を理解できるように説明するのは結構大変じゃないかなぁ・・・と。 商標保護の意義と重要性とか、難しいよね。 「うふっ、そういう決まりになってるのよ(はーと)」みたく呪文のように説明する事になるのかなw まぁ、その機会にそういう考えに触れる経験を得るのはとても良い事にも思えるなー。

ま、そんなことを昨日の夜にぼんやり考えていたら、商標関係の話しが GNU/Linux OS を手がけている Debian プロジェクトMozilla の間で発生している事を知った。

A blog? with Σαιτω - Swiftfox
Taken SPC : Firefox のボイコット
なんで他社のブランド、トレードマークにそんなにこだわるんだろう - WebStudio

大本の記事を読むべきなのだろうけど英語長文は苦手 orz なので。 問題点は「Taken SPC : Firefox のボイコット」でまとめられているので助かります。

ごく簡単に言えば Mozilla 側は「Debian が Firefox に対してコミュニティエディションで認められた範囲以上の変更を行っているので Mozilla の商標は使えない。 その変更ソフトウェアに対して "Mozilla Firefox" と "Firefox" の名称は使えない」と言っている。 なので、Debian はそれに従うか、あるいは Mozilla が示す商標ポリシーと異なる例外的な使用許可を契約などの手段で得るか、あるいは商標ポリシーの見直しを迫るか。

Firefox が重要になればなるほど、二次配布する人たちはそれがある事を明示するために Firefox の名前が必要なのだけど、独自にコードを維持して配布しようとするとその範囲によっては Mozilla の商標ポリシーで商標利用が認められなくなる、と。

この世界も「何かの分岐点」に到達したんだなぁ・・・

しかしこうなってくると、apache とかの著名なソフトウェアの商標管理に興味がわいてくる。 フリーソフトで商標というと MySQL ロゴを最初に思い出したのでサイトの説明を読もうとしたけど、長い英文でよく判らなかったw


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コメント 2

mal

お久しぶりです、お元気なようで何より。

> しかしこうなってくると、apache とかの著名なソフトウェアの商標管理に興味がわいてくる。
http://blog.antenna.co.jp/PDFTool/archives/2006/04/05/index.html
ここがわかりやすいですが、商標しばりの先鞭は RedHat だったような(自信なし)

> この世界も「何かの分岐点」に到達したんだなぁ・・・
まぁ「オープンソースをビジネスにも使える」とか言い出してからずっと潜在していた問題じゃないんでしょうか。

個人的には、
http://d.hatena.ne.jp/k3c/20060525/p1
で述べられてることが繋がってるんじゃないかな、と思います。
MC は例に挙げられている GRUB のようになることを怖れているんでしょう。
[ディストリビューションによる橋渡し] で述べられているようなプロセスが確認できるなら MC は OK としてもいいんじゃないかとは思いますが、どういう手続きにするかは難しいですし。
by mal (2006-10-03 23:56) 

tamcat

>malさん
ども、こんばんわです。
実は個人的には、今回の Debian:Mozilla の件はたとえば Debian側が名称変更で対応するとしても、Mozilla側が方針を変更するとしても、どっちでも別に構わないと思ってます。
「構わない」というと言葉がアレですけど、詳細な事情まで把握している訳じゃないから良し悪しを語るわけにもいかないというのも理由のひとつですが、選択肢としてどちらが良い悪いという事には興味がないし(結果には興味ありますが)、私みたいな外野がどーこー言う問題じゃないというにも理由ですね。

RedHat の商標保護は "RedHat" な部分で、それを変更しても Hoge Linux と名前をつけられますが、Mozilal Firefox は Mozilla も Firefox も Mozilla の商標なので、元の名前がすっかり無くなるというのが RedHat との違いなんですね。
by tamcat (2006-10-09 00:45) 

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